耳と心の119

マンション騒音のデジタルシェルター

マンション紛争最前線

『ドタン』

 

布団の中で朝を迎える。

 

少し離れた時計にかじかんだ手を伸ばすと「5.38」。

 

イライラがこみ上がってくる。

 

先日の直接苦情で随分と静かにはなったが、

それでもその『衝撃音』で目覚めてしまう。

 

このマンションは最上階の角部屋に位置するものの、

鉄骨構造であり、衝撃音が必要以上に響き渡る。

 

隣人の早朝の生活音、そして、それに呼応するように

階下住人の報復テロ。

 

そう、ここは『マンション紛争最前線』だ。

 

このマンションは4つ目の賃貸。

 

以前のマンションにはない特別なものがここにある。

 

それは、『しつこさ』。

 

再三に渡る管理人への通告も3日で威力がなくなり、

もとに戻ってしまう。

 

厄介なのは、10年以上も地縛霊のように住み続ける

50代の女が私より管理人の信頼を得ているからだ。

 

その理由は社会的ステータス。

 

管理人がいうには、『教師』がそんな非常識なことを

するはずがない、そんなクレーム一度も聞いたことは

ない。(ほんとかよ)

 

年配の大家からすると、そんな先入観で人を

判断しているようだ。

 

逆にクレームを言う私の方が『クレーマー』扱い

されてしまう。

 

非常に不甲斐ない対応だ。

 

管理人が『騒音』にしらを切っているのだろうか、

それとも本当に知らないのだろうか、そこまでは

読み取ることができなかった。

 

ただ、前住人がわずか『一か月』で逃げるように

退去したことは揺るぎない事実。

 

管理『会社』ではなく大家であるがゆえ、対応がずさんでやりきれない。

 

一度部屋の移動を見当されたが、再度考えて

みようと思う。

 

黒玉葱13.3号